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中田達幸

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2021年2月 5日 (金)

コミュニケーション教育-実習編

さて、「コミュニケーション教育講座」の仕上げとも言うべき[実習]ですが、本来予定されていたのは10月でした。しかし、このコロナ禍の影響で、学校側からの要請もあり、今年に延期されていました。しかも、元々予定していた学校も最終的には実施困難となってしまったのですが…関係者の皆さんが奔走された結果、何とか実施させてくださる学校が見つかりました。

ということで、1月の終わりに大阪某所の小学校で実習を行ってきました。授業対象は小学4年生12名(男子9, 女子3)で、国語。課題は安房直子『初雪のふる日』。一人の女の子がケンケンパーをし続けるうちに、「雪ウサギ」と名乗る白ウサギたちの行列に巻き込まれ、抜けることもできす、そのうちに体が雪のように冷たくなってきて…というお話。この日の授業計画は、コミュ教の先輩方が立案し、受講メンバーで事前にリハーサルもされていました。私は、都合でリハには参加できていなかったのですが、当日は「補助メンバー」として参加しました。

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体育館の中にエリアを区切って、ホワイトボードも用意していただいて、スタート。45分授業の1コマ目では、まず安全(=自分の身と心は自分で守ること)の確認。「歩く」…他者との間隔やすれ違う時の目線、テンポなど、いろんなヴァリエーションをやりました。さらには「水の中」「焼けた鉄板の上」なども。そうやって歩いているうちに、「雪」「ウサギ」といった物語の設定を滑り込ませていきます。これは「ナラティヴ」という手法で、講師の語りに合わせて動いていくことで、物語を疑似体験し、登場人物の気持ちの動きを感じ取るというものです。さらに講師の一人が「雪ウサギの隊長」の役を演じ(=ティーチャー・イン・ロール)、皆を動かすということもしました。そうして、1コマ目は終了。

休憩時間中にも、生徒たちとコミュニケーションをとって皆さん遊んでおられました。

そして2コマ目。まずは遊び感覚で、ランダムに2人組を作り「ナイフとフォーク」「犬と飼い主」など役割に応じた2人組ポーズを作りました。さらに、3人組、4人組、6人組と人数を増やしていき、次の「グループ創作」への態勢づくり。

4人組を作ったところで、生徒たちに「このお話で印象に残っていること」「不思議に思ったこと」などを挙げてもらい、それぞれのチームで「物語の1シーン(静止画)」を創ってもらうことに。25分間の間に、それぞれのチームで相談して、役割を決めて、ポーズを練り上げていく。停滞しそうなチームには講師がアドバイスをしてあげる。そうして、出来上がったポーズを皆に発表してもらい、それぞれの生徒にその役を演じた上で感じていることを言葉にしてもらった。そして最後に、授業の感想を一言ずつ言ってもらいました。授業が終わって、生徒たちが「ケンケンパー」をしながら体育館を出て行く姿は、微笑ましく、楽しんでもらえたようだという安堵感もありました。その後、控え室で担任の先生と懇談もして、学校を後にしました。

こういった「体験型の学び」がもっと広がって、学校内のコミュニケーションのマンネリ化にも穴を開けて、子どもたちの豊かな成長につなげられるよう、私もさらに勉強していきたいと思っています。

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2020年11月16日 (月)

授業例:小学3年生-国語

西田さんのリモート講義の中で、コミュ教授業の実践談も聞かせて頂きました。その中で『モチモチの木』の授業のことが、強く印象に残っています。 作者は斎藤隆介さんで、滝平二郎さんの切絵による絵本をご存知の方も多いと思いますが、小学3年生の国語の教科書に載っているそうです。コミュ教の授業も3年生が対象だったのですが、事前の国語の授業で一通り読んでいた生徒たちに、西田さんが「主人公の豆太をどう思うか」という質問をしたところ、「臆病でダメなやつ」「あんな風になりたくない」という答えが少なくなく、とても驚かれたそうです。確かに、物語の冒頭には「まったく豆太ほど臆病なやつはない」と書いてあるのですが、続く物語は、ある夜に爺さまが腹痛を起こし苦しんでいたところ、夜の暗さにも負けず、豆太が遠くの医者を呼びに走る。医者と共に家に帰ってくる途中で、モチモチの木に灯が点いている不思議な光景を見る。それは、1年に1度、たった1人の勇気のある子どもにしか見られないと言い伝えられていたもの。そして元気になった爺さまは、豆太に感謝しつつ、「お前は勇気のある子だ」と褒めてくれる、という物語なのに…。前記事の「発達段階」のことと絡めて言えば、まだ文章の裏表を読み取ること(多角的に捉えること)ができないということになるのでしょう。そこから西田さんは、生徒たちに現代の生活環境と当時の山村の生活との違いを考えさせます。例えば、便所は外にあって、灯りもない夜に便所に行くということはどんなことだろうと想像させたわけです。この時点で、生徒たちの中にも「今まで思っていたイメージと違う」ということが分かってきます。そして、物語の一場面を静止画として創り、さらに「一場面を演じる」という最終目標に向けて、衣装や、背景や、オノマトペを使った音の表現なども、皆で相談(想像)しながら創っていったということです。その過程で、生徒たちは物語の世界や登場人物の心情をより深く理解できるようになったということなのです。生徒たちの成長がよく伝わってきたお話でした。

指導者(「促進者/ファシリテーター」という言い方も)のスタンスについて、西田さんは「とにかく質問することがコツ」と仰いました。事前に用意しておいた筋書き通りに進めようとするのではなく、まず初めに「何をしたい?」と彼ら彼女らに訊いてみよう、と(但し、質問の震源地=中心軸については、それぞれの発達段階を考慮しておく必要がある)。そして返ってきた答えに対して、否定的な応対をせず、「いいね!」と肯定していくこと。コミュ教授業は「指導者が教えるもの」ではなく「生徒たちの創作活動」であり、主体である彼ら彼女らに敬意を持って臨むことが大事だと教えていただきました。

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2020年11月10日 (火)

「発達段階」を知ること

そして、ワークショップのメイン講師は叶雄大(かのうゆうだい)さん。西田さんと共に演劇教育に携わっておられる方で、身重の奥様を東京に残して大阪に滞在していただきました。

初めに教えて頂いたのは、授業の導入部で使えるウォーミングアップの数々。身体的リラックスだけでなく、精神的なリラックスも大事と教えて頂きました。そして、より良い授業(体験)ができるように「生徒たちを子ども扱いするのではなく、1つの共通のことに取り組む者同士として対等に扱うこと」が肝要だと。そして、生徒同士においても「お互いを尊重すること」を伝えることが大事。そのことが、安全性を上げることにもつながるということでした。
それと、対象となる生徒たちの年齢層によって、活動の内容や方法を考えること。つまり、人間の発達段階に対する認識を持っておくことが大事だとも教えて頂きました。西田さんの座学においても説明がありましたが、人間は発達の段階によって、自身および他者、さらには社会への認識の範囲や深度が違ってくることを理解しておくことが大事だということです。このことを理解した上で、それぞれに合った目標や方法を考えていくことで、より良い授業内容になるということです(劇作の上でも応用できる!)。

叶さんは「エイジングウォーク」というワークを教えてくださったのですが、これが「発達段階」を実感することになりました。まず、床に横になり、自分の存在を「生まれたばかりの赤ん坊」にします。人間は聴覚から発達するそうですから、まず耳に集中しました。初めて目を開けた時には、ぼんやりとしか見えず、首が動かせない間は視界には天井だけ。そこへ急に母親の顔が飛び込んでくる…喫驚! 何度かの挑戦の末、ようやく寝返りができても、自分で元に戻ることができす…恐怖! なんとか首を上げられるようになりズリズリと這い進むようになると、視界が広がっていき、行動範囲も激変! 動ける! 楽しい! と思っていたら、ベッドに戻される…怒! 乳児期だけでも多くの変化(獲得)と刺激にあふれていました。その中で起こる感情というものが新鮮でした。さらに成長を体験していく中で、肉体が変化し、視界や世界が広がり、自分の意識や感情を他者に伝える方法を獲得していき、周りの情報を吸収し、感情が複雑化していき…。小学生の間にも劇的な変化が次々に起こりました。この体験が、対象となる生徒さんたちとどう接するべきかというヒントになることがよく分かったような気がします。そして、自身の子ども時分のことも思い出しました。何を知っていて、何をしたいと思っていたのか、何に喜び、何に苦しんでいたのか…。とても貴重で面白い体験でした。このワークは青年、中年、老年と進んでいったのですが、周囲の人たちに対する理解という上でも、意義深いワークだと思いました。

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2020年11月 9日 (月)

日本における演劇教育の歴史について

さて、講座は座学と実践(ワークショップ)という構成になっていましたが、座学を担当してくださったのは西田豊子さんでした。1970年代から子どたちとの劇創作活動を指導されてこられたという大ベテランで、コミュニケーション教育講座の支柱ともいうべき存在なのですが、埼玉在住の彼女は、コロナ禍の状況を鑑み、来阪することが叶いませんでした。そのため、座学については、リモートでの講座実施となりました。

はじめに教えていただいたのは、演劇を活かした教育の歴史でした。イギリスやアメリカでは、演劇教育について豊かな歴史があるのですが、日本の場合は「近代化」の明治時代からということでした。日本の演劇教育には「鑑賞型」と「実践型」が並列していて、大正デモクラシーの頃には学校劇が大変盛り上がっていたそうです。しかし、関東大震災の翌年(1924年)に「学校劇禁止令」が出されます。このことは、戦争に向けた言論統治の影響があったようです。戦後になって、鑑賞型としての演劇教育は復活したのですが、実践型は途絶えたままでした。そうして、ようやく、2010年に文科省で「コミュニケーション教育推進会議」がスタートし、演劇などの手法を使った教育(授業)が行われるようになり、芸術家たちが学校に赴くようになったということです。

とはいえ、コミュニケーション教育(略称=コミュ教)を実施している学校はまだまだ少ないし、講師も十分ではない。私たちは、コミュ教の効果や役割を理解し、より良い授業を組み立てられるように、勉強していかなければならないのだということを教えていただきました。

モニター越しではありましたが、西田さんの熱意とユーモアにとても魅力を感じました。

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2020年8月28日 (金)

『コミュニケーション教育講座2020』参加リポート−0

とてもとても久しぶりにブログを書きます😃

というのは、先日来参加している『コミュニケーション教育講座』のことを連載的に書くことにしたからです。さて、久しぶりでかつ「コミュニケーション教育とはなんぞや?」と疑問を持たれたかと思いますが、一言でいえば「芸術家が学校等で、授業に対応した体験学習を実施すること」となるでしょうか。以前から子どもたちとの演劇に関わってきた私は、もっと多くの子どもたちに演劇の面白さを体験して欲しいと思っていましたが、学校でワークショップをやることが容易ではないことも知っています。この講座開催を知ったのもたまたまでしたが、新型コロナの影響で本番の予定もなくなり、この機会に参加しようと思い立ったのでした❗

講座の主催は「文化庁&児演協(日本児童・青少年演劇劇団協同組合)」で、「人形劇団クラルテ」さんが取り仕切ってくださっていて、会場もクラルテさんの稽古場とその近くにある公民館…住之江へ通う日々でした。ちなみに募集チラシはこんな感じ。

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楽しく真面目に学ばせていただきました。参加リポートは次回からスタートしますね。では。

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